バイトを通して多くを知る毎日。
Aビデオ店では本当に韓国ドラマに熱狂するおばちゃんたちの姿に圧倒され、160円の割引チケット目当てのクレーマーにあきれ、アダルトを制限数ギリギリまで借りるおにいちゃんの顔をまじまじと拝見し、レンタルバックの中に何故か入っていた雑草を取り除き、ジブリを借りる家族連れに微笑みながら、世界中のいろんな人がつくった音楽と映画の中で時給750円のために小走りしている。

Kホテルの料亭では「お客様」というものを本当に大切に考えることを覚え、ホテルという組織の歯車細い通路の自然な譲り合いに江戸仕草を思い、多身分なお客様と接する中で心と身体と経済のゆとりについて考える。お昼に社員食堂で180円の定食を食べた後15,000円の会席料理をお出しする。ごはんを右にセッティングして怒られる。